映画「1982年生まれのキム・ジヨン」を観ました。

現代の韓国を生きる、ごく普通の30代の主婦キム・ジヨン。女性が直面する不平等な現実に葛藤するジヨンはやがて、不思議な言動を見せるようになる。
製作:2019年製作/韓国
監督:キム・ドヨン
原作:チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』(筑摩書房)
原題または英題:Kim Ji-young: Born 1982
上映時間:118分
配給:クロックワークス
劇場公開日:2020年10月9日
※以下よりネタバレありです。
「1982年生まれのキム・ジヨン」あらすじ。
結婚を機に仕事を辞め、育児と家事を懸命にこなすジヨン(チュン・ユミ)は、
時に閉じ込められているような感覚におそわれるようになる。
ただ疲れているだけと自分に言い聞かせてきたジヨンだったが、
ある日から、まるで他人が憑依しているかのような言動をするようになってしまう。
そんな妻を心配する夫のデヒョン(コン・ユ)は、
精神科医に相談に行くが、医師からは本人が来ないことには何も改善することはできないと言われてしまう。
「1982年生まれのキム・ジヨン」感想。
ジヨンの生まれてから学生時代、受験、就職、結婚、育児…と
彼女の人生を振り返る中で、
女性が人生で出会う困難、男女間の不公平さ、差別が浮き彫りになっていきます。
私が以前働いていた職場でも、雑用は女性という風習があり
おかしいと言いづらい環境でした。
多少不満を感じてはいましたが、
そんなものだと思うようにしていたのを思い出しました。
妊娠とともに会社を辞めたジヨンは、
本当は働き続けたかったし、会社には1年の育児休業制度もあります。
けど現実的には、制度を活用しても仕事と育児を両立するのは難しい壁が立ちはだかります。
保育園に入れても残業や土日勤務があれば、ベビーシッターを雇わないといけないし
それを賄う余力がないと難しい。
男性優位の社会で、女性は結婚したら家庭に入るのが常で
男性は昇進を促される一方で、女性の昇進は遅かったりと。
ジヨンも少なからず不公平さを感じながらも、抵抗できずにいました。
ジヨンの世代では、母親の世代とは比べものにならないほど
男女平等な社会になってきてはいます。
それでも依然として
「女性」というだけで、
出産・育児を理由に昇進が先送りにされる、キャリアの断念、ワンオペ育児の孤独や無理解があって。
何だか胸が締め付けられるような気持ちになりました。
このお話は映画だけど、
日常の物語。
今までやり過ごしてきた中に、思い返せばあるあるの話でした。
ラストに向かって、ただ耐えていたジヨンが変わって
少し光が見えてきた感じで終わりました。
劇的な変化ではないですが、
これから少し良い方向にいくんじゃないかなという余韻を持たせたラストでした。
波風立たないように、モヤっとする状況を受け入れることってあると思いますが
その積み重ねで心をすり減らして
ジヨンのように壊れてしまう。
心に刺さる映画でした。
原作は、韓国で100万部突破の異例の大ベストセラー小説。
映画とはまた違うようで、こちらも読みたいなと思いました。
「1982年生まれのキム・ジヨン」キャストの演技力に引き込まれる。
ジヨン演じるチョン・ユミさんは、
家事と育児に追われながら、女性が負う重圧と生き辛さを抱えているのが
その表情だけで儚さを放っていて映画の世界に引き込まれます。
とっても綺麗な方なんですが、映画の中では華を消して
韓国で1982年生まれに一番多い名前だというキム・ジヨン役に
控えめな存在感がめっちゃハマっていました。
本日も最後までご覧頂き、ありがとうございました。
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